画像の引用元:YouTube
ノルウェー南部、海抜1800メートルを超えるガウトスタッペン山の麓に位置するリューカンは、9月から3月まで日陰に入ってしまう谷間の村でした。
村の創設時から、鏡で太陽光を届けるというアイデアはあったそうなのですが、困難が多く、実現したのは100年後の2013年のこと。
技術的、行政的な問題の他に維持費への懸念からの反対もあったそうですが、今や鏡による日照は立派な観光資源となっています。町の人たちの生活のための取り組みが町おこし繋がった様子をご紹介します。
This valley town found a clever way to get winter sunlight
何もない村に、なぜ観光客が?
こちらはノルウェーの首都オスロから車で約170kmの距離にある、人口3400人ほどの小さな村、リューカン(Rjukan)です。特に目立つような村ではありません。そんな村が最近観光地化しているのです。
赤い屋根の建物二つに囲まれた広場が光っています。これが観光客のお目当てなのです。
リューカンはこの銅像の人物、 サム・アイデ(Sam Eyde)によって拓かれた村です。滝を利用して水力発電を行うノルスク・ハイドロ社の従業員の為にこの村を開発したのですが、谷間の村らしく、日照に問題がありました。
今のところ光が届けられているのは広場だけですが、反射光の効率は80~100%だそうですので、相当な明るさでしょう。真冬の服装の時期ではあるものの、薄着で冷たい飲み物を楽しむこともできるようにもなりました。
リューカンはこの銅像の人物、 サム・アイデ(Sam Eyde)によって拓かれた村です。滝を利用して水力発電を行うノルスク・ハイドロ社の従業員の為にこの村を開発したのですが、谷間の村らしく、日照に問題がありました。
このように、村全体がすっぽり影に覆われてしまうのです。まったく日が差さない時期は9月~3月と、実に一年の半分に及びます。
アイデは1913年の時点で、山の上に巨大な鏡を取り付け、反射光で村に光を届ける Solspeil という名の計画も立てていたのですが、実現しないまま1940年に世を去りました。
しかし、100年後の2013年に遂に鏡で村に光を届ける夢が実現しました。
村の必要な場所に必要な光を届けるため、鏡の角度はコンピュータで計算し、制御されています。原始的な仕組みのように見えて、ハイテクノロジーを結集した設備なのです。
鏡は1枚当たり17平方メートルだそうです。
今のところ光が届けられているのは広場だけですが、反射光の効率は80~100%だそうですので、相当な明るさでしょう。真冬の服装の時期ではあるものの、薄着で冷たい飲み物を楽しむこともできるようにもなりました。
光が差すようになることで町の人々の生活が改善するのと同時に、思わぬ効用が生まれました。世界でも稀な試みの成功を見に、観光客がやって来るようになったのです。
鏡の光は広場をスポットライトのように照らしているそうですから、リューカンへ観光に行くと主役気分になれるかもしれません。というのは冗談にしても、遠くから見たら暗い谷間の村なのに足を踏み入れたらそこだけ明るいというのは、確かに不思議そうで興味を引かれます。
鏡は村の広場の500mほど上の方に設置されていて、広場から見上げると、そこに小さな太陽があるようにも見えるのも面白いです。
鏡の設置前は、維持費を懸念して設置反対を唱える人もいたそうですが、そんな心配はもうなくなりましたね。
太陽の光を反射させるだけで一石二鳥の効果を生んだリューカンの取組みには、自然エネルギーの有効活用の点で色々考えさせられます。
海外の反応
・非常に興味深く、驚嘆に値する。・すてき!・なんて素晴らしいアイデア何だろう。イギリス北西部でもこの鏡を設置したいよ。一年中ね!・とても、とても賢い。
声の引用元:YouTube
Writing & Translation:Tama
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