画像の引用元:YouTube
オーストラリアの熱帯雨林の生態系が、外来の豚の繁殖により危機にさらされています。
今回取り上げられているのは、ヒクイドリ。
ニューギニアとオーストラリア北西部に生息する鳥です。
ダチョウより少し小さく、立派なかぎづめを持ち、その脚で人を殺したこともあり、「世界最強の鳥」と呼ばれたことすらあります。
そんな固有の生物たちを脅かしているのが、なんと、豚だというのです。
ノース・クイーンズランドのデインツリー熱帯雨林で定点観測カメラが捉えた現状をご紹介します。
Giant cassowaries are modern-day dinosaurs | Seven Worlds, One Planet | BBC Earth
ヒクイドリたちの楽園、熱帯雨林
美しい熱帯雨林に生活するヒクイドリ。
「世界最強の鳥」の異名を取るほどの脚力を持ちますが、危険を感じたとき以外は攻撃性は発揮せず、むしろ臆病で用心深く暮らしています。
そんなヒクイドリを撮影しようと仕掛けた観測カメラに写っていたのは、なんと野生の豚。
本来は熱帯雨林にいるはずのない生き物です。
1700年代にヨーロッパ人の入植者に家畜として持ち込まれました。
逃げ出して野生化したその数は現在、オーストラリア全土で2400万頭に上るとみられています。
地面は踏み荒らされて木の根元を危うくなっています。
雑食性の豚は、ヒクイドリのエサになる木の実ばかりか、ヒクイドリの卵やヒナまで食べてしまうのです。
ヒクイドリが絶滅したら、植物も影響を受けます。
例えばこの植物は、ヒクイドリに食べられ、糞として地面に落とされることで発芽に至ります。
実際、100種以上の木の実は同様にして、ヒクイドリに食べられることで発芽を助けられています。
つまり、ヒクイドリが危機に瀕すれば、熱帯雨林の植物全体が影響を受けます。
そして、その生態系に連なる動物もです。
デインツリー熱帯雨林に正確に何頭の野生の豚がいるのかは不明です。
隠しカメラによる撮影を追うと、その数が増えつつあることは確かだそうです。
現在のところ豚の増加を止める対策は取られておらず、改善が望まれます。
日本でも、外来種駆除のテレビ番組が定期的に放送されますね。
自然豊かで、昔のままの姿をよく留めているように見えるオーストラリアでも同じ問題を抱えているとは、心が痛みます。
特にオーストラリア大陸は、固有種を多く持っている土地柄ですので、保存が上手く行って欲しいものだと思います。
海外の反応
・課題:豚 解決策:ベーコン・ヒクイドリって、七面鳥とコリトサウルスの間に出来た子みたい。・「自然に手を出すな」という考え方は理解できるんだけど、でもさ、どうせ食べるんだし、撃ち殺しちゃえばいいんじゃないの。山ほどいるんだし。・家畜は野に放たれると、やばくなる。みんな銃を取って、今夜のベーコンを狩りに行こう。・ヒクイドリが豚の内臓を引きずり出すところが見てみたい。・オーストラリアには狩猟期間ってないの? 害になる豚を狩って食べてしまえば良いだけだと思うんだけど。・かつてはエミューとの大戦があった。今度は豚との大戦だ。・この動画は、実際の鳥についてはあまり情報が無かった。・英国人入植者だって、土着の生物じゃないでしょ。
声の引用元:YouTube
Writing & Translation:Tama
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